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道化師たちのリビドー Re boot

Libido of clowns
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04.05.23:45

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12.01.13:48

 カープが3連覇する前の話。新球場になったけど、ごく普通にチケットも買えて、時間と相方とのタイミングさえあえば、球場に行って応援することができた。応援グッズが欲しくて、サンバイザーとリストバンドを買った。サンバイザーはカープのロゴだけが入ったものだけど、リストバンドは赤いタオル地に選手別の背番号が刺繍してある。つまりはどの選手のかを選べる。
 迷うことなく、63を選んだ。
「将来、必ず伸びる選手だから……」と評論家風に言いたいところだが、そのときはただの直観。勿論、好きな選手だったし、これから来る、という期待を込めて……。
 背番号はいつの間にか、63から9になったけど、その選手は「カープ不動の3番」と呼ばれるようになった。そして2年連続セリーグMVPという化け物に成長した。

 
 お正月の風物詩と言えば、箱根駅伝。(諸説有)うちのじいちゃんなんて好き過ぎて、わざわざ録画して何度も見直してた。シード権を獲得した大学10校と、予選会を通過した大学10校の計20校で争う駅伝。走ることには違いないが、個人戦であるマラソンとは違う団体競技。区間によって、道のりも違うし、きっと戦略もあるだろう。(詳しくないのだが)
 見ているだけでも、過酷な競技だと感じてるし、優勝する大学は、個々の能力もあるだろうけど、勝利への執着と団結力が絶大だったのではないかな、と思う。
 実は、20校ともう1チーム参加する。それは関東学生連合チームというもので、出場権を得られなかった大学の中から、予選会で個人成績が優秀だった選手が抜擢されて、構成されるチームである。予選で漏れた大学からとは言え、優秀な選手が集められてるわけで、野球に例えると、きっと少し地味なオールスター。
 だけど、関東学生連合チームが1位になったことはない。(記録は付くが、順位は付かないけれど)
 優秀な選手が集まって、一時的な団結力を持ったとしても、苦楽を共にした信頼には勝てないのかな、って思った。それに、連合チームを応援するってヤツはレアだろうしね。


 結局、背番号9はFA宣言をしてジャイアンツに行くことになった。地元のロッテに行くんじゃないかとか、カープに残るんじゃないかって噂されてたけど、やっぱりジャイアンツに行った。
 寂しいけど、動機なんてどうだっていいじゃないか。今だって俺だけじゃなく、みんな背番号9が好きなわけだし、カープを応援して一喜一憂することには違いないし、相変わらずチケット取れないのは変わりないことだしさ。


 優秀な選手を集めて補強したところで、変わらないこともあるだろうし、4連覇することもあるだろうしね。


 しかし、俺のリストバンドは何処に消えたのだろう……。


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11.24.15:58

no one escapes happiness

こんな経験はないかな? 
 
 あまりにも気に入らなかったり、自分の居場所じゃないと思って、離れようと決心したんだけど、目に映った光景があまりにも綺麗で、自分の居場所を再確認するってこと。そして、全く違う判断をしたっていう経験。

 十代の後半、僕はここにはいなかった。住み慣れた街の中心部を離れて、どこかの田舎に向かってた。何かの成長と言えば成長で、失敗と言えば失敗だった。
 引っ越しのとき、フロントガラスから見える風景に親父が笑ってた。親父も街中で過ごしただろうから、悪意はないんだろうけどさ。一緒になって笑いたかったけど、僕がこれから四年間過ごす場所を笑うわけにはいかなかった。

 そこで僕は四年間過ごした。悲しいときも勿論あったけど、楽しいことの方が圧倒的に多かった。つまり、幸せだったってわけ。相変わらず何もかもが同じことの繰り返しだったけど、何もかもが初めての経験だった。

 「幸せの最中にいるときには、その幸せに気が付くことが出来ない」

 別に誰かの名言なんかじゃないさ。

 四年間が終わろうとしてたとき、最後に仲良かった友達たちと飲んだ。みんな最初から一緒にいたやつばっかりだ。何をしたら喜ぶとか、何をしたら怒るとか、好きなものとか、許せないものをお互い分かってるやつばっかり。
 最後別れるとき、一人の友達が泣きながら俺を抱きしめた。男に抱きしめられるのは初めてだったけど、悪くなかった。女に抱きしめられた方が嬉しいけど、そのときは悪くないって思ったんだ。そして、ここにずっといたいと思った。勿論、誰一人欠けることなく。
 あれだけ、嫌がってた田舎で不便なこの場所を神聖な場所すら感じて、僕は想いがバレないように大袈裟な振りをして抱き返した。

 
 夕暮れ時、小さな窓から僅かな光が入り君を照らしていた。いや、光が入ってきたのは、その窓じゃないかもしれない。長かった髪を顎の位置まで切って、いつもの服装じゃない君が俯いて、哀しそうに座っていた。

「きっと、これはなにか悪い夢だよ」
 君のあまりの美しさに、咄嗟に僕は君にそう言ったけど、君はすぐには顔を上げることはなかった。

 きっと、君は僕がフレディだって気が付いていたから。







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