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道化師たちのリビドー Re boot

Libido of clowns
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04.11.11:38

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07.09.23:59

午前か午後か

 以前の職場の近くにコンビニがあった。もっとも近いコンビニだったので、毎朝、朝食やドリンク、時には昼食を買いに行ってた。一番近い場所にあったので、俺だけでなく、店のほとんどのスタッフがそのコンビニを利用していたと思う。広島では、セブンイレブンやサンクス、ファミリーマートが多いけど、あまり店舗数的には多くないコンビニだった。

 ただ、そのコンビニ、非常にセンスが悪いのである。毎朝、パンを買っていたのだが、なんでこんなパンしかないの? という疑問を店員に尋ねてみようかなと思うぐらいである。おにぎりに関しても、他店のそれは非常に魅力的なのに、こんなの誰が買うの? というパッケージセンスのものばかりである。思うに、おにぎりはいかに美味しく見せるか、というパッケージのセンスによるところがでかいと思うのである。カップ麺にしろ、まず王道は置かない。名も知れぬ、冒険じみたカップ麺が並んでいた。王道とは、ラーメンで言えば、カップヌードル(各種)、やきそばで言えば、UFOであり、それを抑えていての品揃えだと思う。

 コンビニの必要条件って何だろうか? 

 入り口には何故か、そんなに安くない野菜類が並び、(広島の中心地という場所にも関わらず)あまり買わないお菓子類にも目を向けても、微妙だった。

 アルコール類は置いているものの、タバコすら置いてない。それに決定打はコンビニに最も必要なものが置いてない。毎回は使わないが、ごく切羽詰まった時に、とてつもなく必要なアレである。 

 朝、いつものように適当な商品を手に取り、寝ぼけ眼でレジに並んでいると、中年の男の人が入ってきた。自動ドアが開いた瞬間に、「トイレ貸してください」と笑顔だ。ここからは想像なのだが、その男の人はきっと、切羽詰まってた。やばい、という感情に支配されながらも、歩いた。どれくらい歩いたのかは分らない。ただ、滴る汗を考えれば、短い距離ではないはずだ。一つの目的を果たすために。あるいは、もう諦めの選択肢も頭を過ったかもしれない。行きたい場所とは反対の方向だったかもしれない。何かと戦いながら、歩いた末にコンビニを見つけた。やった、コンビニだ、と喜んだに違いない。その笑顔は安堵の笑顔だと言っても過言ではないぐらい、達成感に満ちていた。コンビニにはトイレがあるからである。何も買うつもりはなかったかもしれない。いや、トイレを借りたお礼に、ありったけのお金を叩いてくれるかもしれない。だが、期待した言葉とは逆の言葉が返ってきた。

「すいません、うちトイレないんですよ」

 実際にはあるのだろうけど、うちのようなセンスの悪い店で商品を買っていただけるようなお客様に提供するお手洗いなんて存在しませんよ。それぐらい私どもの店はセンスが無いのですよ。ということである。

「えっ!」

 驚愕した顔とはこの顔である。人とは一瞬で顔色が変わるものなんだと経験した。当然だ。コンビニ=トイレの認識は世に浸透していると思う。驚くとともに、男は股間を抑えた。もう、寸前だったのである。ゆっくりと、店を出て行く背中が哀しそうだった。

 数ヵ月後、そのコンビニは潰れた。今は、シャッターが閉まり、店の前に自転車が止まり、苦情の出ない駐輪場と化している。



皮肉にも、家からもっとも近いコンビニも、その店名のコンビニであり、近いから、という理由で家に帰宅してからも、行くことになった。家の近くのは、いくらかマシであったけど、そんなに変わらない配列だった。だが、最も気に入らないところは、スーパー気取りなとこである。俺もスーパーなら文句は言わない。それなりの価格設定であるわけだし。だけど、コンビニで、どれだけ買っても、「レジ袋一枚五円ですけど、どうします?」

 袋なしで持てるように見えるか?

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07.07.23:18

ねは見ねど あわれとぞ思う 武蔵野の 露分けわぶる 草のゆかりを

 自分の中では和歌ブームである。この和歌も源氏物語からである。若紫の歌である。
 ねは見ねど……の解釈には二通りあり、根は見えないけど……と寝てはいませんが……
というものである。後半は武蔵野の草を意識したものだから、根は見えないけど……と解釈したほうが自然なのだが、後者の方がエロティックな風流がある。

「まだ、あなたとは寝たことはありませんが、かわいいと思います。武蔵野の露をわけえずに、我がものにできない草とそのゆかりの草を」

の方が断然いい。

 時代に関わらず、攻めるときは攻めるのである。

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